一人っ子の介護の大変さをあなたは知っていますか?

こんにちは。みろりんです。

以前一人っ子の方から相談を受けました。

「夫婦と子どもが二人います。兄弟は自分一人なので他に親を看る人がいなくて同居しています。元気で過ごしていたけど身内に不幸があって以来、意欲が低下してきて不安が強くなってきていています。昼と夜が分からなくなったり、冷蔵庫のものを勝手に食べて喉に詰まらせたり、四六時中目が離せなくて困っています。このままでは家庭が壊れてしまいそうです。」

という旨の内容です。

自分の身近な人が亡くなり、そのショックで死に対しての恐怖心から不安になるのはよくあることです。

でも、いくら一人っ子といえども家庭を持てば自分の家族が優先になります。聞けば中学生と高校生の子供がいるということで、しかも受験生だそうです。

そりゃ進路は一生のことだから受験に集中させたいですよね。 

一人っ子だから親の介護は義務』と『親として子供の受験を成功させる手助けを惜しまない』という責任感で葛藤が続いているのです。

ケアマネジャーとしてはまずアセスメントを行います。

内容は、日常生活がどれだけ自立していてどの部分に支援が必要なのか、どのくらい程度の介助を必要とするのか、理解力や認知症の症状の有無、家族の支援体制、病気や薬のことなど・・・決まった内容があるんです。

そのあと、介護の課題を検討し(課題抽出)、解決に向けての優先順位を決めます。

単独で解決することもあれば色々組み合わせて解決することもあります。

ケアマネジャーという仕事は課題分析→ニーズの抽出→サービスの導入といった介護を始めるまでの過程に時間をかけているのです。ここが要となり、ここが上手くいかないと介護全体が上手く機能しなくなるので私は一番気を遣うところです。

とはいえ、忘れてはいけないのは『利用者本位の介護サービスで本人・家族の生活の質を上げていく』という介護保険の理念です。

相談者はご夫婦で仕事をしていることもあり、このままでは日中の仕事をはもちろん、子育てにも影響がでてくることを懸念して、『出来るだけ自宅で過ごすなんて実際に介護をしてみて分かったのですが、限界があります。どうもこうも無理なんです』とのこと。

以前に前のケアマネジャーに相談し、ショーステイを利用したことがあるそうですが、『一人にさせられた』という思いが強く、夜間に携帯電話で直接ご夫婦に連絡があり、深夜にショーステイ先に出向いたことが度々あったそうです。

結局ショーステイは失敗に終わったそうで、かといって自宅での介護サービスを続けることもできないので、施設への入所を決めました。

一人っ子は自分が介護をするという覚悟があろうがなかろうが、全面的に介護がかぶさってきます。

一人っ子介護のメリットは、【誰にも邪魔されず、自分が介護を決められる】ということです。

兄妹姉妹がいると、この先どうするのか、役割分担は?どういう方針でいくのか?・・・など一人では決められません。それぞれに配偶者がいるとその考えも加わって複雑になり、その中心である主介護者は家族間の調整に奔走することも多々あります。

その点、一人っ子だと自分で自分の思ったように介護ができるので、対応がスピーディーだし、自分しか行動力もあります。

一方デメリットは、 【①自分の代わりがいないので全部自分がしないといけないといけない。② 親の介護費用も含めて資金管理をしないといけない。③相談する人がいないので、抱え込んでしまう】など。

そういえば、施設入所の相談は一人っ子の方からが多いです。

自分一人にかぶさる精神的な負担の大きさもさることながら、自分にも仕事があり、介護のために仕事を辞めてしまったら生活ができなくなるという現実から、【介護自体は施設に任せて自分は介護を続けていくために他方面から親を支えていく】と考えて判断しているみたいです。

これから少子高齢化社会になるにつれてこういう問題は増えてくるのではないでしょうか?

『今まで自分を大切に育ててくれた』という恩はあると思いますが、介護はきれいごとでは務まりません。私はそれでいいと思うのです。

少しずつでも親と介護について話す機会を作りながら、備えることが大事になりますよね。

注意:実際にケアプランを立てるにはケアマネジャーに依頼する必要があります。このブログは介護初心者がケアマネジャーに相談するにあたって敷居が高く感じるとの相談から作られました。必ずケアマネジャーとの相談の上でお願いします。